謎の少年 カスパー・ハウザー

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文章のハードルを下げながら、読む

長文を(要は本、だ)また読めるようになるぞ、と鼻息荒く・・・はないけど、静かにおとなしく楽ちんに生きていくための構成要素として読書を採用しようとしている私は、

今が一番若いんだいっ!

と言わんばかりに読書筋を鍛えることを誓ったのだが・・・

「消えた大公子」、カスパー・ハウザーの謎を解明 新たなDNA分析が決め手に
「彼の出生は不明、その死は隠された」

本に手を出すのかと思いきや、早速、ネット記事。

かといって、こいつも文章だ。ひとまずこれだ。ウォーミングアップだ。

謎の少年 カスパー・ハウザー

私がカスパー・ハウザーを知ったのは、俺の世界史chの動画だった。

俺の世界史chさんのうぷ主さんは読書好きのようで、ブログでおすすめ本を紹介していたりしてそんなところも好きで見ている。

って、文章からの情報収集ではなく、動画からの情報収集が私にとって優位になっている証拠がこうして目の前に現れている。そりゃあ文章読めなくなってくるわな。

初めてこの動画を見たときに、妄想がはかどった。

突然現れて、多くの人とは全く違う形態で生活、っていうか、生き延びてきている人物。

どこのだれだかをきっちり判明させる必要があるのかないのか、と、そんな環境におかれるってどういう状況やねん、という好奇心がもうバッチバチに対決したのを覚えている。そして彼の人生の終わり方もまた謎を深める要因だ。(詳しくは動画見てね)

同列に仮面の男という方もいらっしゃいまして、そちらも、好奇心というか下世話な興味がむくむくわいてきてしまう。

ただ、このルーツや正体を探る行為はシンプルな好奇心だけではなく、権力者の弱み、粗を探し出して己の抱えているルサンチマンみたいなものを発散させようという下心があるように思える。(しかもそれをエンタメの一種と認識している節もあるから恐ろしい。)

現在でいうと、有名・著名人のしくじりに対して誹謗中傷しているメカニズムと同じなんだろう。偉業を為したものが、聖人君子である、という盛大な勘違いも手伝って火力マシマシで燃え盛る。マシュマロでも焼きたくなっちゃうよね、火力強すぎると焦げちゃうけど。

そして、カスパー・ハウザーにまつわるお貴族様も正体を追求するための協力を拒んでいたから、疑惑が生まれる。え、拒むってことは、隠し事、あるでしょ、あなた、っていう具合にだ。それは立場とかもろもろを守るための行為で自己保身なんだろうけど、これまた誹謗中傷と同様現在も蔓延してる現象だ。

時代が変わっても変わらない誹謗中傷・自己保身ムーブを取り続けるのが人間なのであれば、もはやそれは本質に近いものだし、それらをなくしていくまでの道程は半ばである、ということだろうな。

しかし真の興味はハウザー氏のことではなかった

このニュースを見て、カスパーくんの正体がまだ闇の中にあること以上に、気になったものがあった。それはそこに寄せられたコメントだ。

なんというか違和感のようなものを感じて、いったいなにがそうさせているのか考えてみた。

一つは言葉。

この言葉を使って表現すると本来伝えたいであろう意味合いでは伝わりにくい言葉を使っていた点だ。ちょっとした違い、一文字程度の違いでここまで伝わらなくなるんだな、と学んだ。

もう一つは回りくどさ。

言いたいこといってるようで、言えてない感じ、といいましょうか。なにかクリティカルな部分を回避して文章をかいている感じ。内容がシンプルなら伝わるのに、伝わってこない感じのもどかしさ。

この二点、私もかつて、いや、いまだに同じようなことをしているな、とぎょっとしたのだ。

ああ、私はこういう感じでこじらせていたんだろうな、と改めて見せつけられた。

そりゃあ、違和感感じるし、気になるのも当然だ。

謎の少年の正体は結局ふりだしに戻ったけど、よくよく得体のしれないキノコの正体には少し近づけた。

文章を読めるようになる副産物は、自分を知るヒントが与えられるということだ。

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